この間のハリウッドで行われたアカデミー賞は見ましたか?
私は普段はあまりテレビを見ないのですが、この日だけは朝から緊張してレッドカーペットを始め見るのを楽しみにしています。
何故緊張するかというと、うっかりしていると子どものことで事件が発生し、忘れてしまう!ということもありますからね。気が気じゃないわけで。
職場でも次の日には必ず話が出るわけで、そういう時に話についていくためにも絶対に見なくちゃ、と思っているわけです。
が、ここ数年は、スーパーボウルかアカデミー賞か?と言われる人気番組も、年々視聴率が下がってきているのだとか。
実際にあんなに長い番組だし、ハイライトだけあとでYouTubeとかで見る、という人も特に若い世代には多くなって来ているみたいです。
ここでも時代は変わってきているわけですねー。
で、今年は、やはりびっくりしましたが、あり得ない、と思っていた韓国映画の「パラサイト」が受賞しました!まさか?とは思ったけど、やっぱり、という感じかな。
アジア人としては、日本人も取ることができるかも?と夢が広がった、なんて思った人もいるかもしれませんが、これの受賞については本当に賛否両論でした。
だって、外国語の映画が「外国映画賞」の枠を超えて受賞するのなんて、アカデミー賞が始まって以来、初めてのことですからね。
最も、最近のアカデミー賞は、白人とか男性ばかりが受賞する、と批判が多くなっていたので、これは、ある意味「散らす」意味で選ばれたのかな?と意地悪く思ったりして。
業界に詳しい人や実際にこの映画を見た人はみんながみんな、確かにこの映画はとっても面白くて優れた作品なので、今の多様性重視の象徴としてたまたま選ばれた映画というわけではない、という意見が多かったですね。
それにバックにすっごい有力な人もついている、という噂も。日本で韓流が流行るのも、アメリカでKポップが人気を博するのもそれなりに、確かな理由があるからなのでしょう。
日本も優れた映画がたくさんあるのだから、是非ともこれからアカデミー賞を受賞するような作品が出てきて欲しい、と思いました。
ちなみに、日本では話題になっていたようですが、松たか子さんのパフォーマンスは、私はすっかりと見逃してしまいました。見てたんだけど、気がつかなかった。
そのぐらい、目立ってなかった、ということです。残念。
日本人は、やっぱりなんだか地味で国際舞台では全然目立たないなー、と思っていた頃に、メークアップ賞で日本出身のカズ・ヒロさんが受賞しました。
「日本人」というのではなくて「日本出身」と言うところが注目です。つまり、彼はアメリカ国籍を取っている、ということらしい。
彼は2度目の受賞でもあり、最初の時にもテレビで見ていましたが、日本人男性の割には(失礼!)英語が上手だな、と思った記憶があります。
国際結婚の比率も、断然日本人女性の方が日本人男性よりも多いですしね。これは、日本人の男性がの方が、英語やアメリカ社会に対する「壁」が厚く感じているからではないかなと思っていました。
だからこそ、カズ・ヒロさんのようにアメリカ社会で活躍する日本人男性は、珍しく、素晴らしいなと思うわけですよ。
でも、今回の受賞では、日本のニュースではやや残念な報道が一人歩きをしてしまったようですねー。
「日本の文化は嫌いだ」
みたいな発言。
これの真意はよくわかりませんが、あんなおめでたい場所で、そんな風に言うなんて、よっぽど色々あって、ここまで来たのかな?と想像しました。
「日本人」とか「日本男性」とか今私が上で言ったようなラベルを貼られて、それで色々と言われるのが嫌になったのでしょうか?
でも、彼がアメリカに来たのは20代の頃のようで、私よりもちょっと若いみたいなので、多分アメリカ滞在も私よりもちょっと短いぐらいですね。
それで、あんなに成功するとは凄い。やはりやる気とか「パッション」が違うのかな?と思ったりもしました。
私もアメリカに来た当初は、アカデミー賞取るはずだったんですけどねー。
えぇ?
いや、まだまだ頑張りますよ。
はい。
カズさんは、昨年にアメリカ国籍を取得しているみたいですが、これについても日本のニュースでは色々と言われているみたいです。
アメリカに長い人がアメリカ国籍を取る理由は、意外とあっさりとしていることだったりするんですけどね。単に、生活がしやすくなるためとか。
アメリカに移住したからと言って、日本を捨てて来たわけじゃないと思うし(少なくとも私は)、アメリカ国籍を取ったからといって「日本人でなくなる」というのも違うと思います。
だって、アメリカ国籍を取るということは、法的にアメリカ市民になる、ということの他にそれ以上の意味もそれ以下の意味もないわけで、生まれ育ったのは日本ですから、血は変えられません。
私もよく親戚や家族からも
「もうアナタはアメリカ人になったのだから」
と言われることもありましたが、そう言われると、なんと答えていいのかよくわかりませんね。そんなに大袈裟なことではないんだって。
多分ですが、カズさんも、そういう日本の人間関係の面倒臭い部分で、これはもうアメリカ市民を取って気分を入れ替えて生きていった方がいいのではないか?と思ったのではないでしょうか?
などなど。
ニュースを読みながら、そんなことを勝手に一人で想像してしまいました。
いずれにしても、この受賞の裏には、相当な努力があったわけで、その努力は日本人とかアメリカ人とか、そういうことは一切関係なく、カズ・ヒロという一人の人間が一生懸命頑張っていてそれが認められた、ということなのではないかなと思います。
カズさん、受賞おめでとうございます❤️