今日の大坂なおみの「ウエスタン・アンド・サザン・オープン」決勝放棄はびっくりしましたね!
アメリカニューヨーク時間で午前11時から始まるとのことで、スタンバッていたのですが、いきなり「怪我」のために「リタイア」とのこと。
エェー?
確かに準決勝はやや苦戦していましたが、どこかで痛めてしまったのですね。
残念!
なおみちゃんのボイコットの私の想いはこちらで。
- 大坂なおみの一週間は
- アメリカでは日常的に社会貢献をする
- 初のナレーションでコマーシャルにも登場
- まだ終わってなかった大坂なおみのアイデンティティ問題
- 大坂なおみの成長
- 典型的日本人のステレオタイプ
- そして流れた安倍晋三の辞任のニュース
大坂なおみの一週間は
「ウエスタン・アンド・サザン・オープン」準決勝の試合が金曜日に延期されたために休む暇なく直ぐ来週月曜日から全米オープンテニスは始まります。
そちらの方が断然大切ですので、そのために大事を取って放棄することにしたのでしょう。
全米オープンでは是非、マジで優勝を狙って欲しいです。
ふがふがっ!
この一週間は「とってもエモーショナル」だったと、放棄後のインタビューでもなおみちゃん自身が言っていたみたいです。
ボイコットの声明を公表した後は、思いの他反響が大きくて「怖くなった」らしいです。
そして、そのために絶対に優勝しないといけないというプレッシャーがものすごくて決勝の前の日は眠れなかったそうです。
アスリートはだからこそ、試合前は試合だけに集中しないといけないと、言っている人もいますよね。
今回の銃殺事件に対する抗議は、アスリートたちにとっても生きていく上で確かに重要な事柄でもあるわけですがそのために「気が散ってしまい試合に集中できず、いいプレイができない」ということも事実だったようです。
本来はプロのスポーツ選手とは、試合に集中するべきなのでしょうが、時代は変わったのか、今のスポーツ選手は試合だけに集中していたらいいという訳ではなくなってしまったのですね。
なおみちゃんの場合は
「みんなにテニスどころではない、ということをわかってもらいたかった」
というのがボイコットの理由だったので、これはあくまでも「社会を変えるために自分も何かしないといけないと思った」ということなのでしょう。
アメリカでは日常的に社会貢献をする
これもお国柄だと思いますが、アメリカではボランティアは子どもの頃からやり始めますし、特に生活に余裕がある人たちは、慈善事業などに取り組むのは当たり前の文化となっています。
ノブレスオブリージュのような精神もあるし、社会貢献をすることはもはや社会の一員としてはしない方が叩かれる世の中です。
セレブにもなると、好きな事業団体への寄付はもちろん、自ら活動を共にあれこれと頑張るわけです。
アメリカ育ちのなおみちゃんですから、そういう意味では「何かしないといけないと感じた」というのは当然のことだと思います。
私の日本人のテニス仲間の間では、その前の準々決勝で逆転勝ちしたアネット・コンタベイトの気持ちを考えると、やはり放棄するべきじゃなかった、という人がいたのですが、そういう配慮は奥が深いな、と思いました。
それもお国柄ですね。
負けた相手の人の気持ちを考えると、負けたらそれだけでも納得が行かなくて、前に進めなくなる場合があると思いますが、準々決勝では勝ちそうで勝たずに、逆転負けして悔しい思いをしたのだから、準決勝での大坂なおみのボイコットは腑に落ちないかもしれませんね。
人間、腑に落ちないことがあると相当苦しいですから、そうなると確かに大坂なおみの責任は重いと思いました。
初のナレーションでコマーシャルにも登場
つい一週間ぐらい前にリリースされた「ハイパーライス」というスポーツ選手のウォームアップを助けるテクノロジー器具(マッサージ具みたいなの)を開発している会社のコマーシャルで、なおみちゃん、出演だけでなく、ボイイスオーバーもしているんですね。
なるほど。
今日付の彼女のFBでも
「私がコマーシャルのナレーションとかするなんて、思ってもみなかったわ。誰の耳に届くかわからないのだから、声をあげるべき」
とコメントしていました。
若いからって経験不足だとは言わせないわ
謙虚だからって自信がないってわけでもない
大人しいのと力がないというのも違う
いつも真剣だからって、ユーモアのセンスがないわけじゃない
いい人だからってそれに騙されちゃいけないわ
色々と私のことをレッテル貼る人いるけど
それが私の全てじゃない
私のやってることが私という人間を決めるよの
周りの騒音なんて無視して
私は成長し続けるわ
上の言葉は、コマーシャルで言っているなおみちゃんのナレーション。
最近は、ナイキなどのコマーシャルでもやたらとスポーツ選手の発言の影響力が目立っていますよね。
例えばこれ。
スポーツ選手は短期間での結果を明確に出しいているだけに説得力もあるわけです。
しかし、ベテラン選手がそのようにどんどんインフルエンサーとして変貌する中で、彼女への批判があったのは、大坂なおみというスポーツ選手に対して世の中の人たちは、まだそういう活動家的な期待をしていなかった、ということだと思います。
今年の女子スポーツ長者番付で一位に輝いたのも、実は半分以上がスポンサーの広告出演料によるものだし、まだまだ賞金額で勝負して欲しい、とファンは思っているのです。
テニスの世界ランキング1位からも大きく後退して10位に止まってしまっているしねー。
もっとテニスで頑張ってくれーっ!!
これに尽きます。悪いけど。
しかし、批判が多いと人間は成長しますから。
このような経験を経て、真のインフルエンサーへと成長しいていくのではないかな、と期待しています。
そのうちにね。
まだ終わってなかった大坂なおみのアイデンティティ問題
今まではどんなことをしようが「好感度」が高かったなおみちゃんに対して、今回は一転して辛口意見も多かったのには、正直私も驚きました。
そういうことを言われるのは、彼女が2018年の全米オープンで初優勝を飾ってから「国籍」を巡って彼女のアイデンティティーが注目を浴びてしまったことにあると思います。
2019年までは二重国籍だったようですが、22歳になったことを機に、日本国籍を選びアメリカ国籍を放棄したみたいです。
検索するとその時にも「どちらを取るべきか」というテーマで、いろいろな論議がされていたようですね。
しかし日本国籍を選んだわけで、現在は大坂なおみは紛れもない「日本人」なのですね。まあ「法的には」ということなのですが。
今までどんなことを言われても彼女は
「自分にとって、何人であるかということは普段は考えないし、私は私。肌の色も普段は意識しないし関係ない」
と、言うスタンスをとっていました。
メディアでは彼女の言葉そのものがそこだけ一人歩きしてしまったとも思うし、大坂なおみの心情なんて、そんな一言では表せるものではないと思います。
でも、実際にはついこの間までは、まだまだ大人になり切れていない一途でシャイな守ってあげたくなるような可愛らしいいなおみちゃんだったわけですよ。
その辺は、私から見ても、彼女はアメリカ人というよりは日本人っぽいな、と思っていました。
全世界でも「大坂なおみ=日本人=黒人ではない」という認識ができてしまったのですね。
テニスのチャンピオンである、ということ以外に好感度を集めた理由は、コート上で素行の悪さが目立っていたセリーナ・ウィリアムスの横で「大人しく言葉足らずでとっても可愛らしいアジア人」のイメージがいまだに強いのかなと思いました。
大坂なおみの成長
全米オープンテニスで優勝した時の可哀想な言葉少ないアジア人と思われる大坂なおみが、今回いきなり「自分は黒人です」と言っている、となるとやはりアメリカ人の中には混乱する人もいるのかな、と思いました。
言ってみたら、彼女は好感度抜群の「モデルマイノリティ」というカテゴリーに入っていたのかなと。
批判的コメントの中には素朴な疑問として大坂なおみのアイデンティティが再び問われていたのが多かったです。
ただ、あれからもう2年も経っているし、ここ1年ぐらいは黒人ラッパーの恋人ともラブラブだし、シャイな部分も随分と克服しているみたいです。
メンタルが弱いと言われていた部分は自分でも努力して克服しているみたいだし、人間的にも大きく成長しいているわけですからね。
いつまで経っても優勝したのに悲しい涙を流していたあの時の少女とは違うのです。
典型的日本人のステレオタイプ
もはや日本人=単一民族だと思い込む考え方も撤回して欲しいです。
実際に、バスケットボールの八村類選手や、ミスユニバース日本代表になった宮本エリアナさんも片方の親がアフリカ系アメリカ人ですよね。
日本人にもいろいろな人がいるし、海外に出ている日本人だって多いわけだから、当然国際結婚とかも増えただろうし、ミックスの子どもたちだってたくさんいます。
背の高い人も増えているし足が長い人もいるし、目が大きい人もいるし、ほんといろいろですからね!
そして流れた安倍晋三の辞任のニュース
大坂なおみのことで、かなーり色々と考え込んでいた時に、またタイミング悪く安倍首相の辞任ニュースが流れました。
これにもびっくりです。
前から病院に行ったとか再検査だとか、ニュースで読んではいましたので、政治のこととは関係なく彼の体調は心配していたのですけれど、まさか辞任とは。
私はそのニュースはニューヨークタイムズで知ったのですが、アメリカでもこの件については、結構ニュースになっていました。
7年8ヶ月と歴代最長の総理大臣だったと、日本の新聞では見ましたが、アメリカのメディアでは、その7年8ヶ月経ってから
「シンゾウ・アベってどんな人?」
などという記事も出ていたりして、なんだか、8年近くも日本の総理大臣をやっていたのに、全然知名度は低かったのだな、と思った次第です。
今更感が満載でした。
こういう部分では、日本人は世界からは何も期待されていないんだな、とつくづく思いました。
でもだからと言って引っ込んでいてはダメなわけで、日本人はまだまだ頑張らないといけないですよね。
そう思うと、そういう私たち日本人を透明人間からドーンと存在感のある人へと変われるようにぐいぐいと引っ張っていってくれるのは、これからインフルエンサーとしても充分に期待できる大坂なおみちゃんのような人なのではないかなと思いました。