ジョー・バイデン当選確実
ジョー・バイデンの当選が確実となりました。
土曜日の午後現在では290対214なので、圧勝ですね。
あー、疲れた。
でもこれで本当にトランプは黙っているのでしょうか?
彼のツイートはかなーり警告を受けて削除されていたりするので、しっかりと見れない部分がありますが、彼はまだまだ「不正投票」があったとしてバイデンの票を認めないと言っていますね。
でもって、もう既に根拠のない勝利宣言を投票日以後にも数回していて、そういうのを見ているとやはりエゴの丸出しです。
威嚇行為も行きすぎると本当に見苦しいですよね。
トランプ派の中でも呆れて批判をしている人も多いです。
しかし、これで本当に終わるのでしょうか?
前代未聞の混乱が生じた大統領選挙2020年
今回の大統領選はそれだけでもコロナ禍の中で行われ、かなり前代未聞の選挙戦となりました。
海外からもオンラインで投票できるというシステムも導入されたし(大統領選出のみで上院・下院は不可)、他にも問題になっている郵便投票などはもう散々ニュースでもやっていますので私が敢えて書く必要はないでしょう。
元々アメリカの選挙は日本でも同じかもしれませんが、身分証明書を投票会場で提示しないとできないところが多かったのですね。
でもここ最近は、その身分証明書を持っていない国民は投票できないということになりそれが不公平と言うことになって写真がついてる身分証明書はいらない、という方向へ来ていました。
それでもそう言うのは結構場所によっても違ったりしていい加減なのですが。
身分証明書はパスポートや自動車免許証になるのですが、アメリカではなかなか取ることさえ難しいのですね。
ある程度の生活レベルを保っている人でないとまずパスポートなんて必要ないから持ってないし、自動車免許にしても身分をしっかりと証明できるものが数点必要です。
だから移民などにとっては不利なんですね。
お金もかかりますしね。
移民=民主党が多いので、そういう意味でも共和党と民主党の間で選挙方法についてのバトルがずっとありました。
今回問題になっている郵便投票についても、誰でもがバロットをもらえるわけではなくて、まずその世帯へその地区の選挙管理委員会(Board of Elections)から電話が来ます。
それで、その世帯に選挙権を持つ人が何人いるか、名前などもしっかりと確認され、それぞれが「郵便投票する意思があるかどうか?」を問われます。
はい、と言うと、ではその人たちの宛名でその人たちが登録している住所へ投票用紙が送られてくるわけです。
結構その辺はしっかりとしていますよね。
当然、無差別に用紙が出回ったり投票権のない世帯に送られると誰が何処で投票しているかがわからなくなります。
つまり不正投票を防ぐということで、電話確認がなされていたわけです。
だから、登録した住所でない場所に住んでいるうちの次男の所へ用紙が届くのにもとっても時間がかかってしまいました。
で、まだあります。
自宅で投票用紙に書き込みをしたら、投函する前に18歳以上の大人が封筒にサインをしないといけません。
つまり宛名が書かれた人が投票用紙に書き込みをし、その人が投票用紙のみをあてがわれた封筒へ入れた、ということをしっかりと見届けました、と保証するのです。
なので、もちろんその時点でいい加減な人を選んでサインをすることは可能ですが、問題が発生したら不正を行った投票者とそれに協力した「保証人」の情報はすぐわかるようになっているので、不正を働いたとしてわかってしまいます。
大統領選挙での不正ですから罪は重いですよね。
トランプ大統領が訴えている郵便投票での不正は、今年行われたアメリカの国勢調査での人口と投票人数が全然合ってない、とか、民主党側が封筒が届いた時点で小細工を働いているとかそういうことだと思います。
最高裁ではほとんどの訴えを却下していたと思うので、多分トランプ大統領の作り話か、またはパニクって妄想しているだけなのか、それはよくわかりません。
ただ、国勢調査で得られた結果もどこまで正確がわかりませんし、本当に正確な数字を得る事は不可能でしょうね。
今回は接戦だったにしても最後にはバイデンの圧勝だったので、細かい部分を気にする必要はないと思うのですが。
いずれにしても確かにアメリカの「選挙人」制度はかなり色々と問題が起こることは事実なので、今後の課題となることだと思います。
歴史を塗り替えた日
ジョー・バイデンは今までのアメリカ史上で最も投票数を獲得した大統領ということになりました。
投票率も過去最大です。
民主党員が「清き一票」を呼びかけていた努力が報われましたね。
ジョー・バイデンは元47代目アメリカ合衆国副大統領でしたが、これからは46代目アメリカ合衆国大統領となるわけです。
現在は、トランプ大統領は45代目で副大統領のペンスは48代目みたいです。
数字がややこしいですが、副大統領は何らかの形で3人多いんですねー。
で、カマラ・ハリスがアメリカ史上初の女性の副大統領ということで女性の間でも盛り上がっています。
でもって、彼女はインド人とジャマイカ人の両親の元に生まれた子どもですから「有色人種」ということなので、そういう意味でも「初」だそうです。
彼女には自分が産んだ子どもはいませんが、49歳での晩婚(初婚)で夫の二人の子どもたちのステップマザーということです。
彼女の肩書きを見ると Vice President elect/ Wife/ Momala となっていて「Momala」というのはユダヤ教におけるイーディッシュ語で「母親のような人」という意味なのだそうです。
夫の子どもたちとの仲はとてもいいようで、しっかりとした母親役もしているのだと思います。
夫のダグラス・エムホフのインスタグラムに出ていた「家族」写真です。
カマラ・ハリスもダグラス・エムホフも私たちと同世代ですし、特に私はこれからダーリンとステップファミリーを築くという点でもこのような家族が前に出てくると励みになることは確かです。
ちなみに子どもたちの母親はフィルムメーカーで結構業界では有名な人みたいです。
でもって彼女のツイッターへ行くと、元夫の妻カマラを応援していたようで、当選が確定した時は
「So damn proud of @KamalaHarris」
とツイートしています。
映画業界の人って感じの言葉ですねー(あまりお上品ではない... ☺️)。
So damn proud of @KamalaHarris Wow!!! https://t.co/Ogse9AXpSt
— Kerstin Emhoff (@keprettybird) 2020年11月7日
きっと「拡張家族」として仲は良好なんでしょうね(少なくとも建前的にはね)。
っていうか、元夫の妻が副大統領だったらそりゃあ応援しますよね!
アメリカ史上初の「セカンド・ジェントルマン」
カマラ・ハリスの夫ダグラス・エムホフですが、彼もアメリカの歴史を塗り替えました。
と、その前にこれを見てくださいね。
I’ve got you. As always.❤️ pic.twitter.com/5OJDT3cDfw
— Doug Emhoff (@DouglasEmhoff) 2019年12月3日
「いつも貴女の見方です」
女性的にはこういうの、嬉しいですよね。
彼はユダヤ人みたいですが、一般的にユダヤ人の夫は伝統的で家族を大切にすると言われています。
一般的にですけどね。
日本の九州男児のような感じで責任感が強くて経済的にもしっかりと稼いで家族を養ってくれる、ということなのですが、それでいて、アメリカで生まれ育っているユダヤ人は「優しい」ということみたいです。
だとしたら理想的ですよねー。
でも彼の場合は、自分がリードして家族を養うという今までのユダヤ人の伝統を守るのではなくて、自分が妻のサポートをしっかりする、という立場。
最も彼も立派な弁護士で自分のビジネスをしっかりと経営している人みたいです。
で、歴史を塗り替えた、というのはどういうことかと言うと、初めての女性副大統領が誕生したわけで、その女性副大統領の夫と言うことで「セカンド・ジェントルマン」になったのですね。
大統領の妻が「ファースト・レイディー」ですから、副大統領の夫なので「セカンド・ジェントルマン」です。
そのうちにトランスジェンダーの大統領や副大統領が誕生する時にはまたこのジェンダーに関する言い回しが変わるのかな?と思います。
トランスジェンダーと言えば、民主党のサラ・マクブライドはデラウェア州上院選挙で当選しましたね。
彼女は公けにトランスジェンダーを公表していたので全米最高位のトランスジェンダー議員の誕生として話題となっていました。
他にも5人のトランスジェンダー議員が初当選してやはり歴史を塗り替えていました。
もう一つの歴史を塗り替えるであろう出来事
現在は正式な当選者としてのジョー・バイデンの勝利宣言を待っている状態ですが、アメリカ時間の土曜日の夜8時から(東海岸時間)行われる予定です。
で、当然、スピーチライターという人がいるのですが、今は、十分に時間をとってバイデンは自分なりに「赤入れ」をしている、ということです。
当選確実になった時にもかなり慎重に作られたと見られる動画をTwitterにアップしていましたが、「選んでくれて感激です。これから大変ですが全てのアメリカ人のために頑張ります」みたいなことを言っていました。
で、勝利を宣言する人がいると必ず敗北する人もいるわけで、アメリカの大統領選においては、負けた人は必ず「敗北宣言」をします。
そのスピーチのことを英語では「concession speech」と言うのですが、今の段階ではトランプ大統領がそれをするかどうかは疑わしく、もしそれが行われないとしたら、これもアメリカ史上で124年振りのことなのだそうです。
人として潔くない、ということだけでなく、アメリカは憲法により成り立っている国家ですから、国の体制を尊重しないと言う彼の姿勢はやはりこれからの社会にとってもよろしくない、ということです。
4年前、ヒラリー・クリントンは一日経ってから敗北宣言を行いました。
やや遅れたことは個人的には残念でしたが、最後は潔かったと記憶しています。
オバマに負けたジョン・マケインはそれはそれは素晴らしいスピーチをしましたよ。
ドナルド・トランプも一度は大統領になった人なのですから、私的には引き際はカッコよく、スピーチして欲しいな、と思っています。
どうなることやら。
って言うか、これがもう決定事項と受け取っていいのでしょうか?
まずは、ジョー・バイデンのスピーチですね。
今夜、楽しみです。